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5. electromagnetic wave 電磁気
5.電磁波

5.2 電磁波の存在

 マックスウェルが理論的に電磁波の存在を示した後も、その存在には疑問がもたれていた。なぜなら、電磁波にははっきりした媒質がないからであった。海の波は海水を、音は空気を媒質として伝わるが、光は真空中を伝わっていく。そのことから、光は波動であるとは認められなかった。
 マックスウェルやファラデーの電界磁界の理論が正しいかどうかは電磁波が存在するかどうかにかかっていた。その存在を示したのはドイツのヘルツであった。残念ながらそれはマックスウェルの死後であった。

電磁波の存在を示す実験
 当時、ガラスびんの裏表に金属箔を貼った発信器が存在した。それに金属棒(アンテナ)を付けると送信器になる。また、ループ状の受信器もあり、ループを貫く磁束が変化するとすき間に火花が飛んで検出できる。

    

 発信器から電波(らしきもの)を飛ばすと、受信器に火花が飛ぶ。しかしながら、この実験では電磁誘導とは区別できない

    
  ヘルツは波動の性質のひとつ、定在波が生じていることを明らかにし、送信器から放射されているものが電磁波であることを証明した。

    

反射板があると進行波と反射波が干渉しあい、定在波が生じる。その結果、受信器をおく場所によって火花が飛んだり飛ばなかったりする。定在波が生じることは波動であることの証明になる。

現在では、電磁波は様々な用途に応用されている。
電波  テレビ、ラジオ、衛星放送
    レーダー、携帯電話、ポケベル
    MRI、ハイパーサーミア
    電子レンジ
赤外線 こたつ
    赤外線サーモグラフィー
可視光 白熱球、蛍光灯
    レーザーメス、CD
紫外線 半導体デバイスの製造
X線  X線撮影装置、X線CT、非破壊検査
γ線  放射線治療装置

電磁波の発生
 なぜ、電磁界の変化が波になって伝わっていくのか考察しよう。前節では電界と磁界がたがいに作用しあって遠くへ伝わっていくことを学んだ。では、どうして波動になるのだろうか。
 まず、身近な例を考える。図のように2人が棒を持っていて左の人がその棒を上下させる。棒の変化は瞬時に右の人に伝わるので、波動は生じない。2人がひもを持っているときには左の人がひもを速く上下させるとひもの変化はゆっくりと伝わるので、ひもには波が生じる。このように、変化が伝わる速さに対して、無視できないぐらいの速さで状態を変化させると波動が生じる。

    

次は電磁界の場合について考えよう。ふたつの電荷が上下に非常に速い速度で動いているとき、そのまわりにできる電磁界を図示してみる。

    

    

          
         
        
        
        
       
      
     
     
       
      
    
 11図の電磁界をもっと詳しく書くと、次のようになる。
     
     

z軸上の電磁界を図示すると次の図のようになる。このように書くと、電磁界が波動になっているのがよくわかる。

    

図を見て、次のことがらに注意してほしい。
電磁波は横波である。進行方向に電界・磁界成分はない。
電界と磁界つねに直角に交わっている。
電界が大きいところでは磁界も大きい。




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